February 8, 2024

「企業のリスキリング施策をアップデート! 個の学びを最適化する「LXデザイン」の必要性」HRカンファレンス2023秋講演レポート

企業人事に向けて人材育成コンサルティングを提供する株式会社シー・ティー・エス(本社:東京都北区、代表:岩名 葵、以下CTS)は、日本の人事部主催の「HRカンファレンス2023-秋-」に参画し、当社執行役員COO 大久保 貴史が11月15日(水)に登壇し、企業のリスキリングのトレンド及びLXデザインに関する講演を実施しました。

〇講演概要

・日本企業のリスキリング取り組み実態

・先行するアメリカのアップスキル/リスキリングのトレンド

・学習科学の変遷で理解する「LXデザイン」

・日本企業がリスキリング、LXデザインを取り入れる際の障壁

・仕組みを整えるためにCTSが行っていること



〇講演内容

本講演では、『企業のリスキリング施策をアップデート!個の学びを最適化する「LXデザイン」の必要性』と題し、リスキリング施策の現状や学習科学に基づいた「LXデザイン」について解説しました。


  • 日本企業のリスキリング取り組み実態

DXの推進やコロナ禍の影響により、企業はビジネスモデルの変革やジョブ型雇用の採用を進め、それに伴う従業員のスキル向上と学びの多様化が求められています。


また、2022年には、岸田政権が掲げる政策「新しい資本主義」において、リスキリング支援に注力すると表明され、急拡大されてきました。

経済産業省の後押しもあり、多くの企業が導入を進めたリスキリング施策ですが、残念ながらほとんどの企業が成果・実感を得ることができておらず、「うまくいっていない・わからない」という声が多く見られるのが現状です。


以下は、今回の講演で実施したリスキリング施策のアンケート調査です。


■参加者による企業のリスキリング施策の実態


リスキリングについて何らかを実施している企業が93%となり、そのうち「リスキリングに関する情報を収集している」企業が46%と最も多く、次いで「リスキリング施策をすでに展開している」が27%、「リスキリング施策を検討中である」が21%という結果になりました。



■リスキリングが「うまくいっている」と回答した企業が0%という結果に!


「リスキリングうまくいってますか?」に対して、「うまくいっている」と回答した企業は1社もなく0%という結果となり、導入しているほとんどの企業は「うまくいっていない(13%)」や「どちらともいえない(38%)」と感じていることがわかりました。




■成果や業務への関連付けに課題

半数以上の企業が、リスキリングに対して「成果が測りずらい・業務との関連が測りずらい(54%)」と感じており、他には、「制度の調整や社内調整に時間がかかる」、「何から始めたらいいかわからない」、「社員に合ったものを提供できない」、「事務局で管理できない」などの声も見られました。



■課題解決の糸口は見つかっていない


リスキリング施策の課題に対して、「解決しそう」と感じている企業は2%と少なく、ほとんどの企業は、「むずかしい・今の時点だとわからない」と対策に悩む企業がほとんどという結果となりました。




このような状況を打開すべく講演では、リスキリング施策の成功事例であるアメリカの企業から課題解決のヒントを解説しました。


  • 先行するアメリカのアップスキル/リスキリングのトレンド

近年、アメリカの先進企業ではCLO(Chief Learning Officer)のポジション設置が一般的になってきました。

その中でも、Google LLCやAmazon.com, Incを始めとする大手Big Tech企業による先進事例では、「デジタルの仕掛け」と「ヒトによる仕掛け」をうまく回すことがトレンドとなっています。


「デジタルの仕掛け」としては、各社独自のLXP(Learning Experience Platform)やブロックチェーンを活用したスキルを可視化するデジタル証明書などを充実させている企業が多く見られます。

「ヒトによる仕掛け」においては、CLOやLXデザイナーが学習体験設計をしたり、社内コミュニティやイベントなどの実体験を仕掛けることにより、学習者が学習体験を通じ、スキルを習得していく流れが多く見られます。




「LXデザイン(Learning Experience Design)」は、そのような流れの中で取り入れられているコンセプトとしていま注目を集めています。


  • 学習科学の変遷で理解する「LXデザイン」

そもそも「LXデザイン」とは、学習者を中心に据えて個別最適な学習体験をデザインするトレーニング設計手法です。


LXデザインが、なぜ最適な学習を追求する上で重要であるかを理解するために、LXデザインがどのようにして誕生したかを当時の学習科学の動向や歴史的な経緯から掘り下げながら詳細に解説し、LXデザインに必要な要素について説明しました。


また、企業におけるDX人材育成やグローバル人材育成に対して、LXデザイナーの提案例を交えて、どのようにLXデザインを活用するかをケーススタディで紹介しました。


  • 日本企業がリスキリング、LXデザインを取り入れる際の障壁

なぜリスキリングやLXデザインが日本企業でワークしづらいのかという問いに向けて、リスキリングとは、そもそも職業・職務に着目した考え方がベースであるのに対し、日本企業はこれらに対しスキル要件があいまいに設定され、評価の仕組みが階層別に設定されていることが多い点をあげました。


またLXデザイナーの確保や運用設計のノウハウの習得、事務局作業の工数など、導入から運用までにも多くの障壁があり、これらがリスキリングやLXデザインがワークしづらい状況を生んでいると解説しました。


  • 仕組みを整えるためにCTSが行っていること

CTSは、もともと伝統的な語学研修をメインに行ってきましたが、コロナを機に「LXデザイン」の概念を組み込んだ学習ツールのプラットフォームである「語学サポートデスク」を新しく展開しました。

このサービスは、プロの語学コンサルタント(LXデザイナー)が受講生の学習プランを設計し、学習完了まで伴走するという点で好評を頂きサービスを拡大してきました。


そんな中、語学だけでなく他の領域への展開の要望を多く受け、サ―ビスの領域をグローバル人材育成から「DX人材育成」や「ビジネススキル」まで拡大しました。


さらに、LXデザインコンサルティングサービスとして、企業のLXデザインに必要な仕組みの企画・提案、実行支援までのコンサルティングが可能になったことを発表しました。

また、ハード面への取り組みとして、AI技術とブロックチェーン技術を活用した研究についても紹介しました。



AIについては、カウンセリングデータから個人の課題を特定し、個別最適化された学習プランの設計と提案までを半自動化させる仕組みの実証実験について触れ、ブロックチェーン技術については、NFTの一種であるSBT (ソウルバウンドトークン)を活用したスキルを可視化するためのデジタル認証の仕組みについて触れました。


  • 参加者の声(1部紹介)

・LXデザインについて、学習科学の変遷から先進的な企業の取り組みを含めて解説いただけて理解が深まりました。

・自社と日本の現状、さらには日本と先進しているアメリカとの違いなどを理解することができました。

・今できることという形でご提案を頂き、自分の担当している研修ベースで考えることができました。


全体を通して、「LXデザイン」という新しい考え方を知ることで、概念や時代背景だけでなく、実践できる具体的な手法や今後の展望についても明確になったとの声が多数寄せられました。



■語学サポートデスクについて

企業の人材育成担当者の語学研修における企画・管理・運用まですべての事務局業務を請け負う無料提供のサービスです。

社員の多様な学びのニーズや課題に対し、プロの語学カウンセラー(LXデザイナー)がひとりひとりに合わせて最適な提案を行い、ゴールまで導きます。


また、研修の企画・運営段階からサポートが受けられ、細かな雑務を含めた運用面までアウトソーシングできることで、本来の業務に支障をきたすことなく研修が導入できる画期的なサービスです。

問い合わせ窓口:https://www.cts-n.co.jp/contact


■人事コンサルティングサービスについて

人材領域における人材計画や育成計画の策定、専用プログラムの作成、運用まで網羅したコンサルティングサービスです。「LXデザイン」の概念を取り入れ、企業のニーズに合わせ、グローバル人材育成からDX人材育成まで最適なプランを提案いたします。


また、研修や自己啓発の運営などの事務局業務を請け負い、人事担当者の手間となってしまう部分を一括で代行いたします。

問い合わせ窓口:https://www.cts-n.co.jp/contact